冷凍食品の課題に!シロキクラゲ多糖「トレメルガム」の活用事例
トレメルガムとは
「トレメルガム」は、シロキクラゲというキノコから抽出される高い保水性と低い粘性が特徴の多糖類です。そのメリットとして、食感に大きな影響を与えることなく保水性を改善し、離水や乾燥に伴う食感劣化を抑えることができます。また冷凍耐性があるため、冷凍解凍を繰り返しても効果が落ちにくいのが特徴です。
【動画で紹介!】トレメルガムの粘度をほかの増粘多糖類と比較
今回の記事ではトレメルガムの冷凍食品に対する効果にフォーカスし、実際のデータを画像や動画などで紹介していきます。
冷凍パスタに対する効果検証
トレメルガムを対紛1.0%練りこむことで、冷凍焼け(白老化)を抑制できます。写真は冷凍保存後に自然解凍した後の様子ですが、トレメルガム添加区は冷凍焼けしていないのが分かります。この練りこみ以外にも、溶液の噴霧による冷凍焼けの抑制効果を確認しています。詳細についてはお問い合わせください。
冷凍刺身に対する効果検証
トレメルガムを配合した調味液を作製し冷凍刺身に添加することで、解凍時のドリップの抑制効果や魚臭さのマスキング効果などが得られます。
ドリップの抑制効果
トレメルガムを10%配合した調味液を調整し、それを刺身に対し10%添加(トレメルガムとして対刺身1.0%)します。これを急速冷凍した後、-20℃で14日間保存し、流水解凍したあとの様子をこちらに示しました。左の無添加区ではドリップが生じているのに対し、トレメルガム添加区はドリップが抑制されています。
魚臭のマスキング効果ほか
次に魚臭さのマスキング効果の検証結果をご紹介します。こちらの試験を行うにあたり、一般的なドリップ防止剤であるグアガム+キサンタンガムをコントロール区(添加量0.75%)として追加しました。こちらのグラフから、トレメルガム添加区がもっとも魚臭さを抑えられているのが分かります。また、グアガム+キサンタンガムとトレメルガムを比較すると、トレメルガムの方がぬめりを感じずに、ドリップ抑制できているのが分かります。
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冷凍トマトソースに対する効果検証
トレメルガムを活用した物性改良剤「UNet シミコマーズ」は、冷凍ソース類の染み込みを抑えることのできる製剤です。でんぷん系の製剤を使用した場合と比較して食感に糊っぽさがなく、すっきりとした食感が特徴です。実際に、UNet シミコマーズを0.3%添加した冷凍トマトソースについて、効果と食感を動画で検証していますので、ご覧ください。
冷凍タレに対する効果検証
もう1つ、トレメルガムを活用した物性改良剤「UNet FRJ-2」の効果をご紹介します。こちらの製剤はもともと冷凍ゼリー向けのゲル化剤で、冷凍解凍時の離水抑制を目的に開発されました。応用例として、冷凍タレのべたつき改善に高い効果を発揮します。冷凍から揚げなどタレを絡める際に、ハンドリング性を改善できます。実際のべたつき改善の様子を動画でご紹介します。
まとめ
・トレメルガムは冷凍耐性を持ち、低粘度ながらも高い保水力を有するため、冷凍食品の食感に大きな影響を出さずに物性の改良が可能
・トレメルガムを冷凍麺に使用することで、冷凍焼けを防げる
・トレメルガムを冷凍刺身に添加することで、ドリップの防止、魚臭さのマスキングが可能
・トレメルガム使用製剤UNet シミコマーズは食感に影響を出さずにソース類の染み込みを抑制できる
・トレメルガム使用製剤UNet FRJ-2は冷凍タレのべたつきを改善できる
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