ゲル化・増粘安定素材
メチルセルロース
加熱して増粘・ゲル化するユニークな素材
メチルセルロースとはセルロースの骨格にメトキシ基がついた構造をもつ高分子多糖類です。
日本では1960年に食品添加物として認可されました。
ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)はメチルセルロースのメトキシ基をヒドロキシプロピル基に置換したものです。
セルロースは植物の細胞壁の重要な構成成分で、メチルセルロースやHPMCは植物繊維を原料として製造されます。
ユニテックフーズでは用途に合わせ様々なメチルセルロース・HPMCをご用意しています。
商品ラインナップ
製品名 | 物質名 | 応用例と期待される効果 |
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ヒートゲル® 極 (きわみ)※ | メチルセルロース | 畜肉・魚肉練製品 (結着性向上、歩留まり向上、食感改良、 エマルジョンによる脂肪・すり身代替) ベジミート (結着性向上、卵白代替) |
ヒートゲル® 超 (ちょう)※ | ||
ヒートゲル® 超 CL | ||
ヒートゲル® 堅 SL | フィリング・ソース (耐熱性付与、突沸・パンク防止、乳化安定、 でんぷん減による食感改良) バッター液 (バッター液の増粘+加水率アップ、 吸油抑制+中具の水分保持、 衣はがれ防止、衣のさくみ向上) |
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ヒートゲル® 堅 (かため)※ | ||
ヒートゾル® 柔 SL | HPMC | フィリング・ソース バッター液 焼き菓子 (熱ゲルの骨格補強によるボリュームアップ、 保水性向上、油脂低減) ホイップクリーム (気泡性の維持・向上、乳化安定、脂肪代替) パン (ボリュームアップ、グルテンフリーパンの骨格補強) |
ヒートゾル® 柔 L | ||
ヒートゾル® 柔 (やわら)※ | ||
ヒートゾル® 緩 L | ||
ヒートゾル® 緩 (ゆるみ)※ | ||
ヒートゾル® 緩 MH |
メチルセルロースの特徴
- 可逆性の熱ゲル
- 一般的なゲル化剤と異なりメチルセルロースの溶液は加熱すると固まり冷えるとゲルが溶ける性質があります。
加熱によるゲル化メカニズムの詳細は明らかになっていませんが、加熱によりメトキシ基同士が疎水結合することでゲル化しているといわれています。そのためメチルセルロースに対してメトキシ基の割合が少ないヒドロキシプロピルメチルセルロースでは加熱時のゲル化力は弱い傾向にあります。 - 乳化安定性、高い保水性、気泡安定性
- 構造に親水基と疎水基を持ち、o/w型の乳化安定能があります。油に分散後、冷水を加えて攪拌することで安定したエマルションができます。
また保水性や気泡安定性も優れており小麦製品の生地改良用途にも利用されています。 - 溶解方法
- メチルセルロースやHPMCはグレードによって溶解温度が異なりますが、基本的には温度を下げて溶かす必要があります。
※メチルセルロースは約10℃以下、HPMCは約25℃以下で溶解します。(グレードにより異なります)
溶解方法として(1)熱水に分散させてから冷却して溶かす方法(2)砂糖などの分散剤と混ぜ合わせてから、冷水に溶かす方法(3)油に分散させてから冷水を加えて溶かす方法(エマルション)の3つの方法が一般的です。
加熱するとゲル化、冷却するとゾルに戻る熱可逆性ゲルを形成する。
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