本事例のポイント
- 1 .自社原料を使用したアプリケーション開発
- 2 .データ測定による営業ツールの強化
- 3 .開発人員不足のカバー
ご依頼内容
食品原料を製造・販売するBtoB素材メーカーのプロダクトマネージャーからのご依頼です。
お客さまは独自の技術力で新たな素材を開発したものの、それを最終商品形態に落とし込むことができず、食品メーカー様への提案に苦慮されていました。そのため提案時に必要となる試作品や素材を配合するメリットを示すデータ取りについて当社にご依頼いただきました。
課題・背景
自社の原料については基礎的な特性を把握しているものの、それを加工食品に応用するための応用特性までは十分に理解できていないというお話をいただきました。具体的には、最終商品に配合する際の強みや考慮すべき点、どのような食品形態と相性が良いかについての情報が不足しており、また開発人員が不足していることもあり、応用開発や試作を行うことが難しい状況になっていたとのことです。さらに、利用できる営業ツールも限られており、原料の基礎情報だけをもとに営業活動を行っていたため、十分なアピールができていないというのも、大きなお悩みでした。
支援内容
当社は、お客様の新規原料を用いたアプリケーション開発や優位性を伝えるデータ測定、試作品の作成に携わりました。
アプリケーション開発
ターゲット業界の食品形態に合わせたアプリケーションを開発。
お客さまの仮説に基づき、ターゲット業界の食品形態にあわせたアプリケーションを開発しました。アプリケーション開発においては当社が保有する多様な形態での処方知識を活かして、多角的なディスカッションをおこないました。
また、複数の業界に提案したいというご要望に応じて、単一のアプリケーションではなく複数形態でのアプリケーションを開発しました。
最終商品に近い形でのレシピ提案によって、提案先の食品メーカー様が新規原料を使用するイメージとメリットを直感的に理解していただきやすい環境を作ることができました。
新規原料を配合することのメリットを伝える営業ツール開発
お客さまが持たれていた原料の特徴をもとに、アプリケーションに落とし込んだ上での効果を測定、その結果をデータ化しました。これにより、その原料を添加することで得られるメリットが明らかになり、そのデータを組み込んだ営業ツールを開発することで、顧客に対する説得力を大幅に向上させることができるようになりました。
展示会に向けた試作品の作成
展示会用の試作品を作成・提供しました。試作品として展示会場でターゲット顧客に提示することでコミュニケーションが活性化につながったようです。また試作品とともに測定データを提示することで納得感のある提案につながり、その後の商談に貢献することができました。
支援結果
お客さまの新規原料が持つ独自の特性を活かしたアプリケーションとそれを訴求するための営業ツールを開発することで、市場での認知を拡大するとともに食品メーカー様の検討ハードルを低減させることに成功しました。
アプリケーション開発だけでなく、試作品の作成も当社が請け負うことで、お客さま内の開発人員不足をカバーし、営業提案の活性化につなげることができました。
食品メーカー様での検討を迅速に進めることができ、市場への導入をスムーズに進行させることができたことが、今回のプロジェクトの大きな効果であったと考えています。