開発者ストーリー

アジアの胃袋を掴む! きめ細やかなおいしさを届ける品質改良技術の海外展開

国内で培われたきめ細やかな品質改良技術が
海外の加工食品のおいしさを高める

  • 開発者

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    国内で培った品質改良技術を
    海外に広げる

    当社はこれまで長年、国内の様々な食品メーカー様に対してゲル化剤・増粘多糖類の機能を最大限生かして食感を自在に演出し、食品の美味しさに届けてまいりました。その一方で、人口減少により日本の胃袋が縮む中で、海外に目を向けて胃袋を掴んでいくことは非常に大切です。海外には、人口が拡大している国や日本より人口が多い国があります。その中でも食文化の近さや加工食品市場の発達度合いを加味しながら、中国、韓国、タイなどの国を主として品質改良技術の提案に取り組んでいます。

  • 開発者

    02

    現地サプライヤーとの連携による
    確かな提案体制の構築

    アジア各国での提案においても、現地の食品原料商社や大手原料メーカーと連携しながら取り組みを進めています。中国事業では、当社のサプライヤーとしてもかかわりがある大手原料メーカーと密接に連携を取り、現地に合弁会社を立ち上げています。現地の原料メーカーが有する製造機能と、当社が持つ食感改良技術という、それぞれお互いの強みを生かした相互作用により、中国現地の食品メーカー様や工場に効果的に提案を進めております。日系企業単独では取り組むハードルの高い中国市場においても、信頼できる提携企業がいることで、中国現地企業とのパイプやスムーズな営業対応、現地の情報収集や法規制の確認などが可能な体制を整えております。

  • 開発者

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    国民性の違いを乗り超えて、増粘多糖類で「おいしさ」を届ける

    食品においしさを求めるのは各国共通ですが、好ましい食感や口どけには国民性の違いがあり、そこが品質改良技術の提案の難しさです。中国での営業活動において、増粘多糖類によって口どけが良くなった食パンを試食してもらっても「確かに差はあるけどコントロールも嫌ではない」と評価が多いことや、人によってはむしろ「コントロール区のほうが好き」という評価をしていました。また、日本においては開発段階で指摘を受けるようなちょっとした品質の差が、中国の開発の現場ではその差自体に気づいていなかったり、改善すべき課題と捉えられていなかったりすることがありました。そのため前提となる課題を認識してもらい、それを解決することがおいしさの向上や商品の売上向上につながると納得してもらうような提案が欠かせません。商談においては、増粘多糖類の基本的な特性や効果がより明確に分かるような試作品を持参しながら、品質の向上を体感してもらいながら提案をします。試作品一つとっても、日本での提案時とは変えて進めています。提案先についてもやみくもにいくのではなく、品質の差をしっかり認識されている現地の企業で働く日本人のキーマンに当たるなどしています。私たちが開発の担当者に直接行くより、品質の差が認識されている責任者の方を通じて行うほうが、提案として効果的です。

  • 開発者

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    中国の市場で受け入れられる
    品質改良技術

    実際にコンビニのベンダーなどの方々に品質を認められ、採用が増えています。総菜の離水防止、パン生地へのソースの染み込み防止、冷凍プリンの食感改良など増粘増粘多糖類による品質改良に興味を持ってもらうとともに、見たり試食したりしてもらうことでその技術の高さを実感してもらっています。採用頂いている企業でも、使用製品のラインナップが数倍に拡大しています。日々の営業活動や展示会への出展などでリーチ可能な企業数も数倍に増えており、まさに拡大局面となっています。

  • 開発者

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    ますます重要となる品質改良技術と
    今後の展望

    中国では若い世代を中心にコンビニの使用機会が増えて、店舗数も増えています。冷凍食品のニーズも国土が広大なことやコロナ禍もあって高まっています。加工食品の市場がますます伸びるなかで、品質改良剤の出番は確実に増えます。食品メーカーやコンビニの担当者の方から、より改良していきたいという思いを聞いています。その思いに応えて課題解決のお手伝いができるように、そしてよりたくさんの現地の食品メーカーやコンビニに貢献できるように頑張っていきたいです。

開発者情報
黒澤 彰大

営業本部海外G 2020年入社

入社後、製品開発やアプリケーション試作などの業務にあたり技術経験を積んだのち、現在は中国の合弁事業をメインにベトナム等国内外の技術営業に従事する。