本資料は、健康食品やサプリメント等の製造・販売者向けの記事となります。
記載している情報は一般消費者向けではなく、市販品についての効果・効能を標榜するものではありません。
ご了承のうえ、閲覧してください。
分岐鎖アミノ酸 (BCAA) とは
近年たんぱく質の重要性がより一層周知され、ニーズが高まっています。スーパーやコンビニなどではたんぱく質訴求の商品が多く販売され、マスメディアでも健康な体づくりに欠かせない栄養素としてたんぱく質摂取の必要性が謳われています。たんぱく質への注目が高まるにつれて、たんぱく質を構成するアミノ酸自体の関心も高まっています。その中で特に分岐鎖アミノ酸(BCAA)の関心が高いです。BCAA (Branched Chain Amino Acid)とは骨格が一部分岐したアミノ酸であり、バリン、ロイシン、イソロイシンが該当します。筋肉の合成を促すシグナルの役割を担う機能性アミノ酸であるため、アスリートやシニアなど様々な層で注目されています。

ホエイペプチド HW-3の特徴
BCAAがより多く含まれたプロテイン・ペプチドを摂取したいというニーズに対して「ホエイペプチド HW-3」を紹介します。ホエイペプチドHW-3は雪印メグミルク社が製造するホエイペプチドで、牛乳から酵素分解・膜処理・乾燥といった工程を経て製造されています。
第一の特徴は他のたんぱく質に比べてBCAAが多く含まれることです。大豆たんぱくでは14.0%、カゼインでは20.3%に対し、ホエイペプチドHW-3には22.3%のBCAAが含まれています。

※2文部省食品成分データベース
※3食品化学便覧 (酸沈殿たんぱく質)
第二の特徴は消化・吸収性に優れることです。ホエイペプチドHW-3はジ・トリペプチドを中心に含有しており、平均分子量が約400Daになります。アミノ酸が2個ないし3個繋がったジ・トリペプチドはまとめて吸収されることから、アミノ酸単体の場合に比べて吸収が早いと考えられています。
第3の特徴は溶解性に優れることです。低分子のペプチドが主成分であるため水に容易に溶けます。
ホエイペプチド HW-3の筋たんぱく合成促進効果
ホエイぺプチドHW-3は運動後の筋たんぱく合成を促進することが報告されています。R.Kakigi et al., (2014)
では健康な成人男性15名を対象に試験を実施しています。膝伸展運動の直後にホエイペプチドを摂取させ、その後に大腿四頭筋外側部から筋組織を採取し、筋たんぱく合成能を評価しました。その結果筋タンパク質合成の伝達経路(mTOR系)に関わる各タンパク質のリン酸化度合いが統計的有意に上昇しました1)。このことからホエイペプチドHW-3は筋肉の合成能を亢進させることが示唆されました。

参考文献
1) Ryo Kakigi et al., Eur J Appl Physiol. 2014 Apr;114(4):735-42. doi: 10.1007/s00421-013-2812-7. Epub 2014 Jan 3