本資料は、健康食品やサプリメント等の製造・販売者向けの記事となります。
記載している情報は一般消費者向けではなく、市販品についての効果・効能を標榜するものではありません。
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コラーゲンとは
コラーゲンと言えば皆様何を思い浮かべるでしょうか。美肌などを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。確かにコラーゲンは肌に関わる重要な成分です。しかしながらコラーゲンの役割はそれだけではありません。実は関節や腱などにおいても重要な役割を果たしているのです。
コラーゲンは3重らせん構造をとるたんぱく質の一種で、人体のたんぱく質の約1/3を占めています。体内では繊維状たんぱく質として存在しており、様々な身体構造を構成しています。部位別のたんぱく質の構成比を細かく見てみると、肌は75%、腱は85%、靭帯は70%、関節軟骨は70%と様々な部位でコラーゲンの構成比は大きく、体全体の構造に不可欠な要素です。
プロテインとコラーゲンペプチドの組み合わせ
腱や靭帯の構成要素であるコラーゲンは近年スポーツ業界で注目されており、五輪金メダリストや現役メジャーリーガーもコラーゲンペプチドを摂取しています。コラーゲンペプチドはコラーゲンを低分子化したものであり、消化吸収性においてコラーゲンより優れます。
最近ではコラーゲンペプチドとプロテインを組み合わせた商品も出ています。これはコラーゲンが腱・靭帯のケア、プロテインが筋肉作りに適しており、両者を組み合わせることで身体作りに相乗効果が生まれることが期待されております。
当社においても、コラーゲンペプチドとプロテインの組み合わせを研究しており、特にホエイプロテインとコラーゲンペプチドを組み合わせることで、筋損傷の回復が促進されるという内容の特許を出願しております。ここからは出願中の特許の内容をご紹介します。
ホエイプロテイン×コラーゲンペプチド=筋損傷回復の促進
当社が出願した特許ではマウスにコラーゲンペプチド1g/kg+ホエイプロテイン2g/kg/日を21日間摂取させました。摂取開始8日目に薬理処理でマウスの筋肉を損傷し、炎症に関連する遺伝子の発現を評価しました。その結果、コラーゲンペプチド&ホエイプロテインを摂取したマウスは、コラーゲンペプチド単体を2g/kg/日摂取したマウスやホエイプロテイン単体を4g/kg/日摂取したマウスに比べて、炎症やマクロファージに関与する遺伝子の異常亢進が緩和されました1)。本結果はマウスでの動物試験の結果ですが、ヒトに換算するとコラーゲンペプチド5g+ホエイプロテイン10g/60kgに相当します。このようにコラーゲンペプチドとホエイプロテインの組み合わせは、身体のケアにおいて非常に有望なものとなっております。
ルスロ社コラーゲンペプチド「Peptan」
当社はルスロ社製コラーゲンペプチド「Peptan®」を扱っています。ルスロ社は1891年から創業している、ゼラチン・コラーゲンペプチドの世界トップメーカーです。本社はオランダにありますが、ヨーロッパだけでなく北米や南米、アジアなど世界各地に製造拠点を設け10工場以上展開しています。
主に食品、医薬品、工業品向けのゼラチン・コラーゲンペプチドの製造・販売を行っており、品質や安定供給能など世界中で高い信頼を得ています。Peptan®ブランドとしてはⅠ型コラーゲンのPeptan®とⅡ型コラーゲンのPeptan®Ⅱmを取り扱いしています。Ⅰ型コラーゲンのPeptan®は肌、腱、靭帯の主成分であり、由来原料違い、分子量違いでさらに複数のラインナップを取り揃えています。またⅡ型コラーゲンのPeptan®Ⅱmは軟骨の主要成分であり、グリコサミノグリカン(GAG)などと複合体を形成しております。
参考文献
1) 特開2022-040051 筋損傷回復促進用組成物 ユニテックフーズ株式会社他