商品活用情報

りんごポリフェノール「フロリジン」の魅力

本資料は、健康食品やサプリメント等の製造・販売者向けの記事となります。
記載している情報は一般消費者向けではなく、市販品についての効果・効能を標榜するものではありません。
ご了承のうえ、閲覧してください。

目次

1日1個のりんごは医者を遠ざける

りんごというと皆さんどのようなイメージがありますでしょうか。「食べる頻度が高い果物」という方も多いのではないでしょうか。統計データからもその内容が裏付けられています。2020年の総務省家計調査によると1世帯が1年間に支出する金額が多い果物として、りんごが4,107円でバナナについで2位に位置付けています1)。このようなりんごですが、その健康機能も注目されています。

1日1個のりんごは医者を遠ざける

ウェールズのことわざでは「1日1個のりんごは医者を遠ざける (An apple a day keeps the doctor away」があり、かねてから人々にりんごの健康良さは広まっていました。近年ではがんに対する予防効果、コレステロール低下作用、腸内細菌叢改善効果などが研究されており、様々な可能性を有する果物となっております。

ポリフェノールの宝庫 りんご

りんごに含まれる栄養成分として400種類を超える成分が同定されております。その中で、りんごの機能性に大きくかかわっているのがポリフェノールです。ポリフェノールは複数のフェノール性ヒドロキシ基を有する成分の総称です。代表的なポリフェノール含有食品としてワインやチョコレートが挙げられます。りんごにはプロシアニジンやカテキンなど50種類ほどのポリフェノールを含むと報告されています。

注目!りんごポリフェノール「フロリジン」

りんごには様々なポリフェノールが含まれておりますが、その中で当社が注目しているものはフロリジンになります。フロリジンは1835年にりんごの木の樹皮から発見されたポリフェノールになります。1886年にはフロリジンが尿糖を誘発することが明らかになり、1970年には糖尿病動物で血糖を下げる研究試薬として用いられました。さらに1987年には糖尿病ラットのインスリン抵抗性を改善させることが明らかになりました。フロリジンSGLT (ナトリウム依存性グルコース共輸送体)1とSGLT2の両方を阻害するため、糖の体外への排出に役立つものの副作用で下痢などを引き起こし、それゆえ糖尿病患者の薬として用いられることはありませんでした。一方で現在糖尿病患者へ使用されている実用的なSGLT2阻害剤は全てフロリジン誘導体となっており、まさに糖尿病薬の元祖ともいえる存在です。

さらにフロリジンには抗肥満や抗炎症効果も報告されています。Xiao-Yu Zhang (2020) では高脂肪食にフロリジンを配合することで、マウスの体重増加が抑えられることが報告されています 2)。またDanuta Zielinska (2019) ではフロリジンを添加することで、細胞培養下において身体の老化に関与するAGEs (終末糖化産物) の生成が抑えられました。このようにフロリジンには様々な効果が期待されています。

フロリジンの構造

図1 フロリジンの構造

抗肥満効果

図2 抗肥満効果

NCD : 普通食
NCD+PHZ : フロリジンを配合した普通食
HFD: 高脂肪食
HFD+PHZ : フロシジンを配合した高脂肪食

a : 体重
b : 食事量
C : 摂取カロリー量

フロリジンを規格化した素材 「Appl'in」

当社はフロリジンを規格化した「Appl'in」を扱っております。Appl'inはディアナフード社が製造するリンゴポリフェノールです。フランス産リンゴを使用し、皮や種から抽出した高い抗酸化作用を有する天然素材です。美容向け商品など国内外で様々活用されています。フロリジンを規格化されているアップリンは、健康訴求として魅力を有します。ぜひ商品開発のご検討にいかがでしょうか

1) 2020年総務省家計調査
2) Xiao-Yu Zhang et al., Gut Microbes. 2020 Nov 9;12(1):1-18. doi: 10.1080/19490976.2020.1842990.
3) Danuta Zielinska et al., Nutrients. 2019 May; 11(5): 1173.Published online 2019 May 25. doi: 10.3390/nu11051173

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