増粘多糖類と製パン
製パンに関わる方でも一度は増粘多糖類を使用したことはあるかと思います。ゼリー状の物性を作ったり、調味料などに粘度を付与したり多岐にわたる用途で使われていますが、製パン生地に使用した際はその保水性の高さから生地の加水を向上させたり、焼成後のパサつきを抑制し、ソフトでしっとりした食感を維持するのに使われています。他にもグルテンのように骨格を作ってボリュームをアップしたり、使用する多糖類によって様々な食感を付与することも可能です。
特に今回ご紹介する生地改良剤UNet
BS-1は、生地内層をキメ細かく、口溶けをアップさせられる乳化剤様の効果を持つ改良剤です。さらに増粘多糖類特有の保水性により、生地の乾燥を抑制する効果もあります。
【関連情報】
生地改良剤UNet BS-1
増粘多糖類がパンに及ぼす効果には、保水性によるパサつきの抑制や食感の付与、骨格の補強によるボリュームアップなどが挙げられます。一方増粘多糖類は特有の粘性を有しており、種類や特性、組み合わせによってはパン生地の内層が荒れやすくなる場合もあるため、使用する際には専門的な知識が必要です。今回ご紹介するUNet BS-1は、低粘度でありながらヒアルロン酸に匹敵する保水効果を持つ、白キクラゲ多糖体という食品素材と増粘多糖類を組み合わせた品質改良剤です。乳化剤様のキメ細かな内層を形成しつつ、乳化剤よりもしっとり感・ふんわり感を維持できるUNet BS-1の効果を、以下にご紹介します。
【関連情報】
パサつきの抑制
メロンパンやレーズンパンなどの菓子パンは、糖度の差から、水分移行による生地のパサつきが課題になることが多いと思います。また、サンドイッチなどチルド帯で保存する一部のパンは生地の老化が早く、水分が抜けてパサつきやすくなります。UNet BS-1は増粘多糖類特有の高い保水効果によって、これらのパサつきを経時的に抑制する効果があります。左に示すグラフは、乳化剤添加区とUNet BS-1添加区の焼成3日後の官能評価の結果です(グレーが乳化剤添加区、青がUNet BS-1添加区)。しっとり感をはじめとした食感について、乳化剤添加区よりも高いスコアを獲得しているのがわかります。
生地内層をキメ細かく
上で説明したように、増粘多糖類はその種類や特性、組み合わせによってはパン生地が荒れたり、ひきの強い食感なったりする場合があります。しかし、低粘度の白キクラゲ多糖体を配合したUNet BS-1は、左の写真(左が乳化剤使用区、右がUNet BS-1使用区)のようにキメ細かな内層を作ることができます。そのため、生地が軽く口溶けのよい食感のパンに仕上がります。(画像:乳化剤使用、UNetBS-1使用のパン生地内層を比較した。生地部分を白、気泡部分を黒で示した。)
【関連情報】
まとめ
- UNet BS-1は増粘多糖類特有の保水性により生地の乾燥を抑制できる
- UNet BS-1は生地内層をキメ細かくできる
- UNet BS-1は生地の口溶けをアップできる
お気軽にサンプルをお申し込みください!