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酸性乳飲料の口あたりを改善する新ペクチン AYDR6060SBのご紹介

目次

酸性乳飲料へのペクチンの活用

酸性乳飲料やドリンクヨーグルトの安定剤として増粘多糖類がよく使用されています。その中でも、HMペクチンは、酸性域での乳タンパク質の凝集・沈澱防止に効果があり、安定剤として多くの製品に使用されています。

酸性乳飲料へのペクチンの活用

近年、付加価値の高い食品が市場には増えていますが、そのうちの一つとして高カルシウム含有の酸性乳飲料やドリンクヨーグルトが注目を浴びています。しかしながら、カルシウム含量が増えることで、HMペクチンのカルシウム反応性によって、高粘度となり、製造ラインや飲み口に大きな影響を与えてしまうという課題もありました。
今回は、酸性乳飲料やドリンクヨーグルト中のカルシウム含量増による粘度上昇を抑えることができる新HMペクチン『UNIPECTINE™ AYDR6060SB』を紹介します。

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Ca強化酸性乳飲料向け AYDR6060SB

実際にAYDR6060SBの効果をご紹介します。発酵させたヨーグルトベースを作成し、無脂乳固形分8%、pH約4.4、Bx15~16になるようにドリンクヨーグルトを調整しました。カルシウムは、ドリンクヨーグルト100gあたり250mg含まれるように設計しました。試験区は、従来HMペクチンを0.2%添加区をコントロールとし、AYDR6060SB 0.2%添加区、または、0.25%添加区を作製しました。

Ca強化酸性乳飲料向け AYDR6060SB

従来HMペクチン添加区では、調整中にカルシウムと反応し、部分的なプレゲル化したのに対し、AYDR6060SB添加区では、安定なドリンクヨーグルトを調整することができているのがわかります(図1)。
またAYDR6060SB添加区は、コントロールに比べて粘度が低く、飲み口もすっきりしていました。さらに、AYDR6060SB添加区の方がホエイオフを抑えられているという結果が出ています(データ省略)。これら結果より、AYDR6060SBはカルシウム強化タイプドリンクヨーグルト系において、粘度を抑えてすっきりとした食感を維持しつつ非常に安定化力が高いペクチンであることがわかります。

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まとめ

酸性乳飲料向け新ペクチンAYDR6060SBは、カルシウムを多く添加した系でもプレゲルを防ぎ、粘度上昇を抑えつつも、高い乳たんぱくの安定化効果が期待できます。
今回はご紹介しておりませんが、弊社の取り扱う酸性乳飲料向けペクチンAYDシリーズは、力価や飲み口によって複数品番を取り揃えております。従来品では対応が難しかった高タンパク・高カルシウム・濃縮タイプ等の系における課題に対応することが可能ですので、ぜひお問い合せください。

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