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ジュニア向けスポーツサプリ
クレアチンの普及状況とエビデンス

目次

クレアチンとは

クレアチンは生命維持に必要なアミノ酸の一種です。体内に存在するクレアチンの95%は骨格筋組織に蓄えられ、エネルギー源であるATP(アデノシン三リン酸)の供給に寄与し、身体機能の向上に関与します。そのためトレーニーやアスリートなどが運動パフォーマンスの向上(瞬発力UP、挙上重量UP、耐久力UP、筋疲労緩和など)を目的として摂取しています。成人アスリートに対しては実績の多いクレアチンですが、10代のアスリートではどのようになっているでしょうか。

クレアチンとは

本記事では10代アスリートにおけるクレアチンの普及状況とそのエビデンスについて紹介します。

関連情報

10代アスリートにおけるクレアチン普及状況

10代アスリートに対するクレアチンの普及状況について研究報告を紹介します。Jovanov,P et al. (2019) では、セルビア・ドイツ・日本・クロアチアの計348名の10代男女アスリート (各国代表クラス) を対象にした、スポーツサプリメントの使用状況を報告しています1)。この報告によると、クレアチンを25.3%の選手が使用していることが明らかになっています。

10代アスリートにおけるクレアチン普及状況

また、日本国内おいてはTabata,S et al. (2020)により、陸上短距離の代表クラスの選手のうち21.6%がクレアチンを摂取していることが報告されています2)。これら報告を踏まえると10代でもトップレベルの選手ではクレアチンの摂取が広まりつつあると考えられます。

クレアチンのエビデンスと安全性

10代を対象としたクレアチンの研究報告と安全性に関する見解について紹介します。

10代アスリート向けエビデンス

クレアチンのパフォーマンス上昇効果を評価した研究は様々な年代で実施されており、10代アスリートのその効果は確認されています。

Yunez-Silva et al. (2017) では、10代のエリートユースサッカープレイヤーがクレアチンを0.03g/kg・Bw/day 14日間摂取することにより、筋肉の最大出力量と総仕事量が有意に増加することが報告されています3)。またJuhasz et al. (2009) では、10代のフィンスイマーがクレアチンを20g/day 5日間摂取することによりジャンプパフォーマンスが有意に向上することが報告されています4)

このように10代アスリートに対する研究もしっかり実施されています。

10代アスリート向けエビデンス
10代アスリート向けエビデンス

クレアチンの安全性

国際スポーツ栄養学会のポジションスタンド5)では、クレアチンの安全性について以下のような言及があります。「青少年、若年者、高齢者を対象としたパフォーマンス関連の研究では、一貫して臨床的に重大な副作用を伴わないでエルゴジェニックの利点があることが報告されています」。このような副作用の懸念がない点とエルゴジェニックの利点を踏まえて、国際スポーツ栄養学会としては10代アスリートにおいても下記のようにクレアチンは有用なサプリメントと提言しています。

クレアチンの安全性

"a.) 監督下での真剣な/競争的なトレーニングに参加している b.) バランスのとれた、パフォーマンスを高める食事を摂取している c.) クレアチンの適切な使用について知識がある d.)推奨量を超えていない若いアスリートにとってクレアチン補給は受け入れられる栄養戦略であるというのが我々の見解である。"

関連情報

参考文献

  • 1) Jovanov,P et al. Journal of the International Society of Sports Nutrition volume 16, Article number: 27 (2019)
  • 2) Tabata,S et al. Journal of the International Society of Sports Nutrition volume 17, Article number: 38 (2020)
  • 3) Aquiles Yáñez-Silva et al. Journal of the International Society of Sports Nutrition Volume 14, - Issue 1 (2017)
  • 4) Imre Juhász et al. Acta Physiol Hung.Sep;96(3):325-36. (2009)
  • 5) Richard B. Kreider et al. J Int Soc Sports Nutr. ; 14: 18. (2017)

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