ヒートゲル極/ユニガム B-34Cによる衣の結着性及びサクサク感向上について
目的と結論
【目的】
弊社製品であるヒートゲル 極もしくはユニガム B-34Cをバッター液に添加したときの、衣の結着性及びサクサク感を比較する。
【結論】
ヒートゲル 極もしくはユニガム B-34Cをバッター液に添加した場合、無添加のControl区に比べ、衣の結着性及びサクサク感が向上した。
試験区と試験方法
【試験区】
(1)Control:無添加
(2)Test1:ヒートゲル 極 バッター液中に約0.16%添加
(3)Test2:ユニガム B-34C バッター液中に約0.16%添加
【試験方法】
<バッター液配合>
原材料名 | Control(g) | Test1(g) | Test2(g) | 備考 |
---|---|---|---|---|
小麦粉 | 20.0 | 20.0 | 20.0 | フラワー |
油脂加工でんぷん | 80.0 | 80.0 | 80.0 | 日食ねりこみ澱粉 K-1(日本食品化工(株)) |
メチルセルロース | - | 0.5 | - | ヒートゲル 極(弊社製品) |
増粘剤製剤 | - | - | 0.5 | ユニガム B-34C(弊社製品) |
キサンタンガム | 0.2 | 0.1 | 0.05 | SATIAXANE CX90(Cargill社)(粘度をそろえるため添加量を調整) |
水 | 210.0 | 210.0 | 210.0 | |
合計 | 310.2 | 310.6 | 310.55 |
<バッター液作製方法>
【Control、Test 2(ユニガム B-34C)】
1.小麦粉、油脂加工デンプン、キサンタンガム(及びユニガム B-34C)を混合
2.冷水(5-6℃)を加え、泡立て器で攪拌
【Test 1(ヒートゲル 極)】
1.一部の水にヒートゲル 極を分散させた後、氷を加え溶解させる
2.小麦粉、油脂加工デンプン、キサンタンガムを混合
3.1および残りの水(5-6℃)を2に加え、泡立て器で攪拌
<結着性観察>中種:マッシュポテト
1.約40gの俵型のコロッケ中種を作製し、バッター液及びパン粉をつける
2.170℃前後の油で2分揚げる
3.揚がったコロッケを急速冷凍後(-40℃)、冷凍保存(-20℃)
4.約2週間後、レンジアップにより解凍し、断面から結着性を観察
<サクサク感の官能評価> 中種:豚ロース肉
1.豚ロース肉の水気をふき取り、バッター液及びパン粉をつける
2.170℃前後の油で片面3分ずつ計6分揚げる
3.揚がったとんかつを急速冷凍後(-40℃)、冷凍保存(-20℃)
4.約2週間後、レンジアップにより解凍し、パネラー6人によるブラインドでの官能評価
結果
コロッケの断面を図1に、とんかつのサクサク感の評価結果を図2に、それぞれ示した。
図1.コロッケの断面
Control | Test1 | Test2 |
---|---|---|
図2.サクサク感の評価
図1より、Control区では衣が中種より完全に剥がれてしまっていたが、Test1及びTest2区では衣の剥がれは確認されず、中種としっかり結着していた。また、図2より、官能評価による衣のサクサク感の評点が、Control区に比べTest1及びTest2区において高い値を示していた。
したがって、ヒートゲル 極もしくはユニガム B-34Cをバッター液に添加することで、衣の結着性及びサクサク感が向上することが確認された。
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